2025/04/18
きもの
袴のクリーニング|お店選びから注意点、長期保管のコツまで紹介

大学や専門学校などの卒業式で着用した袴は、次に使用するまで期間が空く場合が多いです。長い間、綺麗な状態を保つためには、着用後のお手入れや保管方法が肝心になってきます。この記事では、着用後の袴のクリーニングやクリーニング後の保管方法について紹介していきます。
着用後の袴はクリーニングに出すのが基本
袴は普段着とは違い、着用後はクリーニングに出すのが基本です。
自宅で洗濯をしてしまうと、歪に縮んでしまったり、シワが取れなくなってしまったり、生地が傷んでしまうなどのトラブルの原因になる可能性があるためです。
また、クリーニングに出すことで、自宅で洗濯するよりもしっかりと汚れを落とすことができるため、その後の保管中もシミやカビが発生しにくいというメリットがあります。
クリーニング店の選び方
袴のクリーニングは、着物や和装専門のクリーニング店に依頼するのがおすすめです。
スーツやコートなどの一般衣類をクリーニングしているお店では、袴のクリーニングに対応していないお店もあるので注意してくださいね。
袴に特化した専門店が安心

クリーニングによる袴へのダメージを最小限に抑えつつ、しっかりと汚れを落とすには、専門的な知識や高い技術力が必要です。
そのため、着物や袴のクリーニング実績が豊富な専門店へクリーニングの依頼をするのがおすすめです。
また、袴を綺麗な状態で保管するためには、料金や納期だけでなく、技術力の高さやオプションの豊富さなどを基準にお店を選ぶと良いです。年間のクリーニング点数や仕上がりへのこだわりがわかるクリーニング店を利用すると、安心ですね。
宅配クリーニングの利用も便利

袴のクリーニング店は、大きく分けて二種類があり、袴を店舗まで運んでクリーニングを依頼する「店舗型」とネットでクリーニングを依頼し、自宅から袴を発送する「宅配型」があります。
袴は一緒にクリーニングに出す必要がある物が多く、重さもあるため、運ぶのが困難な場合は自宅から簡単にクリーニングに出せる宅配クリーニングを利用するのも良いですね。
クリーニングの料金や納期について
袴のクリーニングは、着物や長襦袢、帯などがセット料金になっている場合や、それぞれ単品価格が掛かってくる場合があるため、料金形態をしっかりと確認しておくことが大切です。
また、汗抜きや染み抜き、撥水加工などのオプションを利用すると追加料金が発生する場合もあります。
納期については、コートやスーツなどの一般的な衣類のクリーニングよりも長い期間掛かることが多く、数週間から数か月掛かる場合が多いです。
次の使用日が決まっている場合は、時間に余裕をもってクリーニングに出すのがおすすめです。
袴のクリーニングで失敗しないために知っておくこと
大切な袴を綺麗な状態で保管するためにも、上手にクリーニングを利用することが大切です。まずは、クリーニングで失敗しないために知っておくべきことについて紹介していきます。
汚れが付いた場合の対処法

食べこぼしや擦れ汚れなど袴が汚れてしまった際は、固形物のみを取り除き、汚れを触らないようにすることが大切です。
汚れを落とそうと無理に拭いてしまうと、袴の生地を傷つけたり、その後のクリーニングで汚れが落ちにくくなったりするためです。
袴が汚れてしまった場合は汚れを触らず、すぐにクリーニングに出してくださいね。
クリーニングのタイミングが肝心
袴を綺麗に保つには、着用後すぐのタイミングでクリーニングをすることが肝心です。
冬に着用した場合や、短時間しか着用していない場合でも、袴や一緒に着用している着物には汗や皮脂、ほこりなどの汚れが付着してしまいます。
その汚れをそのままにしてしまうと、時間と共に黄ばみやシミとなって現れることがあるため、早めにクリーニングをしておくことが大切です。
袴と一緒にクリーニングする必要がある物
クリーニングする必要があるのは、袴だけではありません
袴と共に着用する「二尺袖着物」「長襦袢」「半衿」「帯」も袴と一緒にクリーニングをしておくのがおすすめです。

また、足袋や肌襦袢、裾よけなどは、家庭で洗濯できるものが多いため、洗濯表示タグに従って洗ってくださいね。
洗濯表示マークの見方

綺麗な状態で長期保管するコツ

袴は着用してから次に着用するまで、数年以上もの長い期間が空くことも珍しくありません。数年後にいざ着用するとなっても黄ばみやカビ、変色などが発生していたら着用できないですよね。
次に着用するまで綺麗な状態を保つためにも、クリーニングの後はしっかりとお手入れをしておくことが大切です。
クリーニング後は仕上がりを確認
クリーニングから返ってきた袴や着物は、仕上がりをしっかりと確認しておくことが大切です。落としたい汚れは落ちているか、ほつれや破れはないかなど、不備が無いかしっかりと確認してから保管してくださいね。
不備や気になる点が見つかった場合は、クリーニングの保証期間などがある場合があるため、すぐにクリーニング店に連絡するのがおすすめです。
湿気と直射日光に注意して保管
袴や一緒に着用していた着物、長襦袢などは、湿気と直射日光に注意して保管することで、綺麗な状態を保つことができます。
それぞれ、たとう紙(文庫紙)という紙で包み、桐箪笥などの湿気が溜まりにくい場所で保管することで、カビなどのトラブルの発生を防ぐことができます。

また、直射日光や蛍光灯の光が当たる場所に長時間置いてしまうと、黄ばみや変色、生地の劣化などが発生してしまうため注意が必要です。
直射日光などが原因で起こったトラブルはクリーニングでは元に戻せない場合が多く、修理や買い直しが必要になる場合もあるため、注意してくださいね。
年に数回は虫干しをする
長期間保管している袴や着物は、年に数回「虫干し」というお手入れをすることでより綺麗に保つことができます。
虫干しは、梅雨に溜まった湿気を取り除く「七月下旬~八月上旬」、夏に付いた虫を追い払う「九月下旬~十月上旬」、虫干しに最適な乾燥した気候の「一月下旬~二月上旬」の時期に行うのが良いとされており、風通しの良い日陰で三~四時間ほどしっかりと乾燥させます。
そうすることで保管中に付いた湿気を乾燥させることができるだけでなく、保管中のトラブルにいち早く気付くことができ、早めの対応をすることができます。
虫干しの詳しい方法や効果については、下記の記事で紹介しているので、ぜひ参考にしてくださいね。

繁忙期にも最適な法人向けの袴のクリーニングサービスをご紹介

ドレス・きもの・衣装クリーニングのディアハートでは、法人のお客様だけに特化したクリーニングサービスを提供しています。
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袴のクリーニングサービスについてのご質問やお見積りは、下記のフォームよりお気軽にお問い合わせください。
まとめ
着用した袴は、
・着用後すぐにクリーニングに出す
・汚れは自分で対処しない
・クリーニングは技術力が売りの専門店に依頼
・クリーニング後は湿気と直射日光に注意して保管
の四点を守ることで、数年後も綺麗に使用できる状態を保つことができます。
クリーニングを利用して正しいお手入れをし、次に使用するまでの長い間、袴を綺麗に保ちましょうね。

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