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2023/10/03
きもの
着物を長持ちさせるお手入れ方法

着物のお手入れ
着用後のお手入れ
クリーニングの頻度
長期保管中のお手入れ

着物は、正しいお手入れをすることで長く綺麗に着用することができます。着物の素材や着用頻度によっては、お手入れを続けることで100年以上も楽しめるものもあります。
では、どのようなお手入れを行えばよいのでしょうか。
この記事では、着用後から長期保管前、長期保管中の着物をお手入れする方法を紹介していきます。大切な着物を長く綺麗に楽しむためにも、ぜひ参考にしてくださいね。

帰宅後すぐにするお手入れの手順

着物を着てお出かけをし、家に帰った後、すぐにお手入れをすることで、着物を綺麗に保つことができます。着用後のお手入れ手順は以下の通りです。

手順① 汚れやシミの点検

まずは、着物用ハンガーに掛け、汚れやシミが付着していないか、綻びはないかなどを点検していきます。点検する際は、汚れが付きやすい部分別に点検していくと見逃しが減り、上手に点検することができます。

着物の場所ごとの名称
襟(えり)
袖口(そでぐち)
左前身頃(ひだりまえみごろ)
裏地(うらじ)
裾(すそ)

点検の順番

①襟(えり)
襟は、着物の中で最も汚れやすい部分です。
首に密着しているので、ファンデーションなどの化粧品や汗などが付きやすいです。

②袖口(そでぐち)
袖口は、食べこぼしや皮脂、汗などが付きやすい部分です。
特に内側に付きやすいため、注意して点検してくださいね。

③裾(すそ)
裾は、砂埃や泥跳ねなどの汚れが付きやすい部分です。
また、擦れたりすることが多い部分なので、汚れやシミだけでなくダメージが無いかの点検もしておくと良いですね。

④左前身頃(ひだりまえみごろ)
左前身頃は、着物を着用したまま飲食をした場合に、特に念入りに点検しておくと良い部分です。特に飲み物による汚れは見つけにくい為、注意が必要です。

⑤裏地(うらじ)
裏地は、点検を忘れやすい部分ですが、夏場は汗のシミができやすい部分でもありますので、特に汗をかきやすい背中や帯を巻く腹部、脇などを中心に念入りに点検するのがおすすめです。

⑥その他全体の点検
その他の部分を全て点検します。

手順② 陰干しを行う

汚れやシミの点検が終わり、特に問題が無かった場合は、着物専用ハンガーに掛けた状態のままで乾燥させていきます。

着物を乾燥させる際は、必ず直射日光や蛍光灯の光を避けた風通しの良い場所で2時間から半日干してくださいね。可能であれば、一晩干すのがおすすめです。
この際、帯や長襦袢も同様に干すのがおすすめです。

手順③ ほこりを払う

汗などの湿気が完全に乾燥したことを確認後、表面に付いたほこりを落としていきます。
ほこりは、乾いたタオルなどの柔らかい布やブラシを使用し、軽く叩くようにして払っていきます。生地やデザインを傷めてしまうため、擦らないように注意してくださいね。

ほこりを払った後は畳んで、文庫紙※に包んで保管します。

5回以上着用した後や長期保管の前はクリーニング

黄色の着物を洗う(クリーニングする)ディアハートのスタッフの手元

着物は着るたびにクリーニングをすると負荷が掛かり過ぎてしまうため、適切な頻度でクリーニングを行う必要があります。

着物のクリーニングに関しては、こちらの記事も参考にしてくださいね。
 →着物は5回着用でクリーニング|綺麗を保つポイントを解説

クリーニングのタイミング

着物は4~5回着たタイミングでクリーニングを利用するのがおすすめです。
冬などの汗をかきにくい季節は、もう少し低い頻度でも構いません。

また、1シーズン以上着用の予定がなく保管する場合や、汚れやシミが付いてしまった場合は、着用回数に関わらずクリーニングを利用してくださいね。

クリーニング後のお手入れ

クリーニング後の着物が、和紙の文庫紙以外に包まれて返ってきた場合は、包みを変える必要があります。

特にビニール製のカバーは、輸送中や持ち運ぶ際に汚れが付着するのを防ぐために付いており、そのままにすると湿気が溜まってしまいカビなどのトラブルが発生しやすくなるため、持ち帰った後は湿気の溜まりにくい和紙の文庫紙に変えてくださいね。

着物クリーニングのディアハート

ディアハートでは法人のお客様を中心に、1年間で7万4千枚以上の着物をクリーニングしています。その豊富な実績から得た知識と技術力を最大限に生かし、着物1枚ごとの状態や汚れに合わせたクリーニングを行っています。
着物ごとに最適なクリーニングを行うことで、ダメージを最小限に汚れをしっかりと落とすことができます。
※法人のお客様はこちらよりお気軽にお問い合わせくださいませ。

また、ディアハートでは法人のお客様向けの高品質なサービスを一般のお客様にもお届けする「ディアハートプライベート」も展開しております。
着物クリーニングの依頼先をお探しの際はぜひディアハートプライベートにお任せください。

 

長期保管中のお手入れ

文庫紙に包まれた緑の着物

半年以上保管している場合は「虫干し」というメンテナンスを行います。虫干しとは、着物を干すことによって、付着した湿気を取り除くメンテナンスのことです。

虫干しの時期は年に3回

虫干しの時期は年に3回あり、この時期に行うことで着物を害虫やカビ、変色などのトラブルから守る効果が期待できます。
下記の期間に出来ない場合は、空気の乾燥している春と秋の年2回程度虫干しを行ってくださいね。

土用干し(どようぼし):7月下旬~8月上旬

7月下旬あたりに行う土用干しは、梅雨の時期に溜まった湿気を乾かすために行います。湿気が溜まりやすい台風の日は避けて行ってくださいね。

虫干し(むしぼし):9月下旬~10月上旬

夏の終わりを感じる9月下旬あたりに行う虫干しは、夏に付いた虫を追い払い、掃除をする目的で行います。

寒干し(かんぼし):1月下旬~2月上旬

1月下旬あたりに行う寒干しは、着物に付いた湿気を抜くために行います。
特に冬晴れの続くころに行うとより効果的です。

虫干しの方法

虫干しは、1週間ほど晴れの日が続いている、乾燥した日の正午前後に行うのが理想です。
着物を専用のハンガーに掛け、直射日光や蛍光灯の光が当たらない、風通しの良い場所に4時間程度干します。着物を掛ける高さは、着物の裾が床や地面に付かない高さにしてくださいね。

また、虫干しを行う際は一緒にタンスの中や衣装ケースの中を掃除し、中敷きも変えておくと効果をさらに高めることができます。

保管中にトラブルが発生した場合はすぐにご相談を

虫干しは、トラブルから着物を守るだけでなく、トラブルを早期発見する目的もあります。虫干しの際は、着物にカビや変色、シミなどのトラブルが発生していないかを確認し、発生していた場合はすぐにクリーニング店へご相談くださいね。

お困りの際はディアハートにご相談を

保管中の着物にトラブルが発生していた場合は、ぜひディアハートにご相談ください。
豊富な知識と高い技術力を活かし、着物にとって最適なクリーニングをご提案します。

個人のお客様はディアハートプライベートにご相談ください。
ディアハートプライベートはこちら

法人のお客様は、お問い合わせフォームよりお気軽にご相談ください。

 

まとめ

着物のお手入れは、着物へのダメージを最小限に抑えつつ、トラブルの元を取り除くことが大切です。
着物のお手入れは手間と時間が掛かりますが、正しいお手入れをすることで、綺麗な状態を長い時間保つことができます。

着用後のお手入れや定期的な虫干しで、繊細で美しい着物を綺麗に楽しみましょうね。