2023/08/21
衣装
夏場は特に注意!衣装が黄ばむ要因と適切な対応を解説

デザインを損なうだけでなく、不衛生に見える衣装の黄ばみは、なるべく起こしたくない衣装トラブルの一つです。衣装の黄ばみは、どのような要因で発生し、発生した場合はどのように対応すればよいのでしょうか。
この記事では、衣装が黄ばむ要因から、黄ばみの落とし方、落とすことができなかった際の対応方法まで、衣装の黄ばみに関するあらゆる事柄を解説していきます。
衣装が黄ばむ3大要因

そもそも、衣装の黄ばみはどのようにして発生するのでしょうか。
衣装を黄ばませる要因を知ることで黄ばみに対して有効的な対策を取ることができます。
要因① 染み込んだ汗
着用中に付着した汗を洗い落とすことなく放置すると、汗の成分が酸化し、衣装の生地を黄ばませることがあります。
そのため、着用後はなるべく早くに洗う必要があります。
また、汗は水に溶けやすい性質を持つ汚れのため、水を使用しないドライクリーニングでは落とすことができません。
黄ばみを発生させないためには、水を使用したウェットクリーニングなどで洗う必要があります。
要因② 汚れ残り
普段の衣類と違い、スパンコールなどの装飾が付いている衣装や、生地が厚い衣装は洗った後も生地と装飾の隙間や生地が重なり合う箇所に汚れが残りやすく、残った汚れが時間経過と共に生地を黄ばませることがあります。
汚れを残さないためにも、衣装を洗う際は技術力の高いクリーニング会社に任せることがおすすめです。
培った技術力でスパンコールの隙間の汚れや洗いにくい箇所に付いた汚れも綺麗に落とすことができ、黄ばみが発生しにくくなります。
要因③ 日光や蛍光灯の光
日光や蛍光灯の光も衣装を黄ばませることがあります。黄ばみだけでなく、色褪せや変色の原因にもなりますので、衣装を干す際や保管する際は、日光や蛍光灯の光が直接当たらない場所を選ぶことが大切です。
日光や蛍光灯の光によって発生した黄ばみなどの変色は洗うだけでは元通りに戻すことはできないため、注意が必要です。
洗える衣装の黄ばみの落とし方
衣装の中には使用している生地や装飾などにより、洗う際はクリーニングを利用しなければならないものも多いですが、シャツやインナーなど一部の衣装は洗濯機などで洗うことができます。
そのような洗える衣装に黄ばみが発生した際の落とし方を紹介していきますので、お困りの際は参考にしてくださいね。
なお、ここで紹介している工程は、衣装の生地を傷ませる可能性があるため、行う場合は十分注意してください。また、この工程で黄ばみが完全に落ちなかった場合や、生地を傷ませたくない衣装に黄ばみが発生している場合などは、クリーニングの利用がおすすめです。
【注意】必ず洗濯表示を確認してください
黄ばみを落とす工程に入る前に、必ず洗濯表示の確認をしてください。
洗濯表示とは、衣装の内側にあるタグなどに記載されている、マークのことで、その衣装に行ってはいけない洗濯方法などが記号で表記してあります。
洗濯表示の記載自体が無い場合は、洗濯表示がない衣装でも取り扱っているクリーニング会社に任せて下さいね。
黄ばみを落とす前に確認したい記号はこちらです。

まず、家庭洗濯禁止のマークが記載されている場合は、自力で黄ばみを落とさず、必ずクリーニングを利用してください。家庭洗濯禁止マーク以外が記載されている場合は、洗濯機を使用できるか、手洗いのみかの確認もしてくださいね。
次に、漂白に関する表記を確認します。何の記載もない三角形のマークが記載されている場合は、漂白剤の使用が可能です。また、三角形の内部に斜線が表記されているマークが記載されていた場合は、酸素系漂白剤のみが使用できます。三角形にバツが付いていた場合は、漂白剤が使用できないため、無理に洗わず、クリーニングを利用してくださいね。
最後に、アイロンに関する表記を確認します。アイロンのマークの内部に点が記載されている場合は、アイロンが使用できるため、工程に進むことができます。また、内部の点は使用できるアイロンの温度を示しています。アイロンのマークにバツが付いていた場合は、アイロンを使用できないため、クリーニングを利用してくださいね。
黄ばみを落とす工程
洗濯表示を確認し、問題ない場合は黄ばみを落とす工程に移ります。
用意するものは、
・粉末の酸素系漂白剤(過炭酸ナトリウム)
・食器用洗剤
・水
・スチームアイロン
・歯ブラシ(または使い捨てスプーン)
の5点です。
工程① 漂白ペーストを作る
過炭酸ナトリウムと食器用洗剤と水の3種類を全て同じ割合で混ぜます。
量は、黄ばんでいる箇所の大きさに合わせて調整してくださいね。
混ざり始めるとシュワシュワと泡が発生してきます。
工程② 黄ばみにペーストを塗る
工程①で作成した漂白ペーストを、歯ブラシなどを使用して黄ばんだ部分に直接塗り込んでいきます。
この時、強く擦る必要などはありませんが、なるべく素早く塗り込み次の工程に移るのがおすすめです。
工程③ アイロンのスチームを当てる
漂白ペーストを塗り込んだ部位に、素早くアイロンのスチームを当てます。
この時、生地にアイロンを押し当てず、スチームのみを黄ばんだ部位に当てていきます。
スチームを当てたところから黄ばみが落ちていくのがわかります。
洗えない衣装や落ちなかった黄ばみは
洗えない衣装に黄ばみが発生した場合や黄ばみ落としの工程を行っても黄ばみが落ちない場合は、どのようにすればよいのでしょうか。
クリーニング会社に任せる
洗えない衣装や落ちなかった黄ばみがある場合は、クリーニング会社にお任せください。
クリーニング会社に黄ばみ取りを依頼する場合は、なるべく技術力の高い会社へ依頼するのがおすすめです。
装飾の黄ばみは張替えなどの修理で対応
スパンコールやビジューなどの装飾が黄ばんでいる場合は、物自体が変色しているため、洗っても取れないことが多いです。
そのため、装飾の黄ばみが気になる場合は、スパンコールの張替えやビジューの付け替えなどで対応する必要があります。
衣装クリーニングのディアハート
年間20万着以上の衣装をクリーニングするディアハートは、業界シェアトップクラスのクリーニング会社です。
衣装のデザインや生地、付着している汚れや状態などから、最適なクリーニング方法や洗剤・溶剤を選択し、他にはない目で見てわかる美しい仕上がりを目指します。
また、ディアハートは、変色した装飾の付替えや破損箇所の修理なども承っております。クリーニングと合わせてのご依頼も承っておりますので、クリーニングから修理まで1社で完結することができます。
衣装のクリーニングにお悩みの際は、ぜひディアハートにご相談くださいね。
法人のお客様向け料金や納期に関しましては、下記お問い合わせフォームよりお気軽にご連絡ください。
まとめ
衣装が黄ばむ要因をきっちりと把握し、対策することで黄ばみの発生を防ぐことができます。また、黄ばみが発生した際は、洗濯表示をきちんと確認し、洗うことを禁止している記号がある場合や、洗濯表示が記載されたタグ自体が無い場合は、クリーニング会社に相談するのが安心です。
衣装に関しましてお悩みがある際には、ぜひディアハートにご相談くださいね。
黄ばみの無い綺麗な衣装で気持ちの良いステージにしましょう。